12/28/2007

現場でできるコンディショニングチェック

トレーニングジャーナル1月号  「動きを見ることがチェック方法」 要約:猪狩翔 [要約] 以前のチェックといえば、身体機能の部分部分を細かく評価・対処していた。しかし最近では動きのコンディショニングを目的として行うことによって、あまり細かいことにこだわらなくても、動きをコンディションすることによって、動きそのものを含め、個々の要素もコンディションされていくということ。 評価とエクササイズは同時進行で、処方したエクササイズを選手がどのように行っているかをチェックすることで、評価とエクササイズが同時進行していることになる。 動きのコンディショニングチェックには、いくつかポイントがあり、まず求められるのは動きの観察力、代償運動を認識する能力である。次に必要なのは動きを理解し、分析する能力である。 動きをコンディションする際、適当なエクササイズの処方が実は一番難しく、一般的にその選手に対して、難易度が高すぎるエクササイズを処方しているケースが目立つ。動きをチェックする際。Quality「質」は第一条件である。選手の許容を理解し、トレーニング効果が期待できるエクササイズの選択と適切な制限をすることが大切。 動きの質に執着するようになると、疑問をわかせるため、ここは選手教育によいタイミングである。そして、動きの質とパワーは個別のものではなく、両方とも同じ直線状にあるということを理解させることも大切である。 実際のスポーツでは、代償動作はほぼ必ず起きるため、動きの質にどこまでこだわっていくかということになる。大切なのは動きの重要性を認識し、同じ尺度で妥協せず根気よく指導すること、また、どこまでコントロールするか基準を設定し、選手が確実に段階を踏んでレベルアップしていくことができる体制を整えることである。 実際は、障害や選手によって変化するが、下肢においては片足スクワット、両足スクワット、ランジウォーク、片足ルーマニアン・デッドリフトをよく使う。上肢に関しては肩の外転・屈曲に注目する。これらのエクササイズの動作で注目するのは重心の制御がどうなっているか(とくに足裏の重心移動)、姿勢制御、関節運動のタイミングの3つ。 下肢に関してはまず矢状面における足裏の重心移動と関節運動の関係をみる。 姿勢制御に関しては、四肢の運動時の姿勢(脊柱)の変化を観察。 関節運動のタイミングは、たとえばスクワットにおいて足・膝・股関節の屈曲伸展が同時に開始・完了しているかどうかを見る。 [考察・感想] トレーナーの勉強を始め、現場にでてからずっと選手を動きの中でのチェックができる「眼」が欲しいと思っていた。その「眼」は経験であるというのはわかっているが、なにかポイントがないかと思っていたので、この特集と出会えたことはとてもよかった。 今の自分の現場ではストレングスコーチがいて、アスレティックトレーナーがいるという恵まれた環境である。そのためアスレティックトレーナーは主に治療からメディカルリハ、アスリハを行う。その中でもコンディショニングチェックのためにいくつか行っているが、動きのなかでのコンディショニングであると、実際に受傷した傷害が原因でエラーがでているのか、それとも元々エラーをもっていたのか不明確になることに直面する。その点で、関節可動域、筋機能など細かいチェックも必要であり、動きの中でのコンディショニングはあくまで評価・チェックというように割り切る場面も必要になるかもしれない。しかし、動きの中でのコンディショニングチェックは要約にもあるように、動きそのものを含め、個々の要素もコンディションされていく、評価とエクササイズは同時進行で行える。そのため、個人はもちろんだがチームをみるときに特に効率化がはかれると思う。 したがって、理想としては細かいチェックと動きの中でのコンディションを合わせれば、より選手個々の情報が得られ、良いよいトレーニング、リハビリメニューの処方ができるのではないかと思う。

ラベル: , , , ,

12/16/2007

相互に学び合う:インシーズン・トレーニング

要約、考察:上原陵 NSCAJapan ストレングス&コンディショニングより、 【要約】 ストレングス&コンディショニングコーチは、オフシーズンのプログラムデザインに多大な時間と努力を費やしている。確かに、筋サイズ、筋力、パワー、スピードが向上するのは大半がオフシーズン中である。オフシーズンで得た適応を、インシーズンを通して維持するには、効果的なプログラムデザインが必要である。  本稿では、インシーズンにおける効果的なトレーニングプログラムをいかにデザインするか、コーチから学ぶものとなっている。  【紹介】  この稿に記載されているものを簡単に紹介してみよう。もちろん、どの考え方にも障害予防とシーズンを通しての能力の維持が、根底に存在している。 1.インシーズンの週に1~2回のトレーニングセッションの中で、高負荷にすることはあっても量を増やすことはせずに疲労を溜めないようなプログラミング。  そして、筋力トレーニングとは別にスピードとパワーのトレーニング、コアエクササイズとストレッチも導入している。 2.インシーズンは、ニーズに合わせて3つのグループに分けている。第1グループは試合に出場する回数が多い選手。第2グループはリザーブ選手中心のグループ。人数は少ない。第3グループは試合に出ない選手。シーズン中も身体的準備のためのトレーニングが必要なグループ。  第1グループは、週に2回、2回目を高負荷にし1回目を中程度の負荷にしている。試合後の回復時間を長く取るために。そして、プログラムの中には選択できるセットも設けている。  第2グループは、他の選手に比べて見劣りするためにリザーブであるため、弱点を克服するプログラムを行い、試合日は回復に充てるようにする。  第3グループは、完全に別枠で行い、最も初歩の段階からトレーニングを進めることに重点を置く。週に4回のトレーニングプログラムをこなし、オフシーズンには主力選手と同じプログラムがこなせるところまで向上させるためである。 3.試合に出場する選手は週に2回ほどトレーニングを実施し、3~4週間でプログラムを変化させる。週の最初の日に筋力とパワーを、後の日はパワーとスピードをトレーニングする。維持と疲労を溜めないようにオフシーズンのトレーニング量の半分以下まで落とす。  試合に出場しない選手は、フィットネスの基礎を向上させながら、筋力とパワーを最大限に向上させるトレーニングを行う。  上記のように3つのストレングス&コンディショニングコーチのやり方を紹介した。ここに、自分の見ていた学生ラグビーチームのやり方も紹介させていただく。  ほぼフルタイムでチームに帯同しながら、1年半ほどチームを見てきたが、この稿にあるようにシーズン中のプログラムデザインは難しい。今の自分の現状では、この前の段階である。つまり、スキルコーチ側に、シーズン中のトレーニングをする時間の確保を理解させるところから始める必要性がある。スキルコーチが練習スケジュールを決めるのだから、ここにトレーニングの時間を組み込むために『インシーズン中のトレーニングの必要性』をしっかりと伝え、理解させるためのプレゼンテーション能力が今の自分には必要だと感じた。これは、今後の自分の課題として取り組んでいかなければいけない。  実際、自分のチームではインシーズン中に何とか週に2回のトレーニングの時間を確保した。目的は本稿と同じように、障害予防+コンディショニングの維持である。できれば向上するところまで行きたかったが。シーズン中であるために、量を無理やり上げてしまえば本末転倒なので時間にして60分ほどで十分終了することができるメニューだった。  結果として、平均的にみた時にチームの筋力的なコンディションは維持することに成功したが、持久力的な部分は導入できなかった事実があり、落ちている傾向が見られた。  【考察】  本稿であったように、トレーニンググループをいくつかのグループに分けて行うことは、今の自分にはチャレンジできることである。学生スポーツでもあり、次の年も視野に入れながらのインシーズンでもあるチームだったので、より先を見据えてはっきりと区別して行う方法も必要である。  冒頭に上げたように、スキルコーチにしっかりとしたトレーニングの時間を提案し導入してもらうためのスキルも必要である。さらには、今シーズンチームを見ていて一番感じたことは、インシーズン中のトレーニングへのモチベーションである。選手一人一人の性格を理解した上で、スキルコーチだけでなく選手に対してのインシーズン中のトレーニングの重要性も伝えていく必要性が重要である。

ラベル: , , ,