12/02/2007

競技力向上のためのパワースナッチの応用

競技力向上のためのパワースナッチの応用 考察 沼田幹雄 ストレングスコンディショニング 協会誌12月号より Mike Waller、MA、CSCS、*D;NSCA-CPT、*D Rob Townsend、MS、CSCS、*D;NSCA-CPT Mike Gattone、CSCS 【要約】 パワースナッチを競技力向上に有効活用するための情報を提供することである。技術的な解説に加えて、パワースナッチの活用に関する論理的根拠について論じる。 【感想】 ほぼ全ての競技において、パワーと言うものは大変重要なことである。パワーを必要としない競技はほとんどない。パワーとは力と速度の積で表される。また、仕事を完了する速度、単位時間当たりの仕事、ある距離の移動に対して最短時間で発揮された力の量としても定義される。そして、スポーツ動作において必要なパワーは下肢が地面に対して素早く力を発揮することで生じる。下肢のパワー産生能力を向上ささせる為にオリンピックリフト(クリーンやスナッチ)を用いる。 しかし、そのトレーニング方法(量や配列、強度など)を間違えたり、未熟な技術の中で行なうと、効果は半減してしまう。パワースナッチは床から行なうフルスナッチとは違い、開始姿勢は自分のパワーポジションから行なう。そして、キャッチ姿勢は極度なトリプルフレクションを伴わない形での姿勢になる。開始姿勢及びキャッチの姿勢が非常に競技の中で行なわれている姿勢と似ているところからも、パワースナッチが効果的であるといえるのである。競技選手の必要とされるパワーは、垂直方向にジャンプしたり、対戦相手を押すことであったり、人やものを持ち上げること、物体を打つことまで幅広い範囲で求められる。それを向上させる為にオリンピックリフトは効果的である。 これらを踏まえた上でどのように現場レベルで、指導をしていくかと言うことが非常に大切である。とくに一番考えなくてはいけないのが、何を目的としてパワースナッチを行なうかと言うことを明確にしておかなくてはいけない。あくまでも、競技力向上の為に行なうのである。そしてそれは、先ほど述べた要素の向上を目的とするのである。そして大事なことは、第2スクープ時における爆発的なパワーである。股関節付け根辺りから、垂直方向に大きな力を発揮させることである。ここがもっとも重要である。しかしながら、キャッチ姿勢は頭上で行なう為に、肩甲帯のモビリティーや安定筋の協調性、体幹の安定性なども必要となる。故にこれらの補助的なエクササイズも平行しながら行い、しっかりと出来てから一連の動きとして、パワースナッチを行なうことが必要とされる。そう言ったことを考えず、スナッチの真似事をして、選手などにやらせることで怪我などを誘発させてしまう危険性がある。 現場レベルではしっかりと段階的にレベルを上げていくことが大事であり、それが出来ないのであれば無理に負荷を上げていく事は避けなくてはいけない。しっかりとした体幹の安定性及び肩甲帯のモビリティー及び安定性が確保されて、一連の動作で行なう必要がある。また、第2スクープ時における、下肢から地面に対しての力がけが最も重要である。その力が垂直方向に効率的に伝わっているかをしっかりと見る必要がある。段階的な指導をしていくと言うこことが大事である。

ラベル: , , ,

11/02/2007

アスリートの為のインナーユニット講座

アスリートの為のインナーユニット講座 コーチングクリニック2006.1月号 岩崎由純 <要約・感想>沼田幹雄 現在、自分の指導するトレーニングにおいて、コアの重要性をうたっている。今回、この標題についてコアの重要性を確認すると共に、今行っているトレーニング方法を見直し、更なる発展を試みる。 インナーユニットとはいわゆる、パワーポジション(PP)である。それは、動物であれば獲物を狙う時にとるポジションであり、アスリートであれば次の動作へ準備するポジションである。PPはパワーハウスと言う言葉でも表現される。これは、コアを指す。そして、コアは軸・重心・体幹・トルソと言うことである。また、日本古来の武道の世界だと、せい下丹田や肝を吸えるといった言葉である。 PPを獲得する為に重要な1つが、コアである。言い換えると「骨盤帯の安定性」である。つまりスタビライザーとして、インナーユニットを意識するのである。インナーユニットには骨盤底筋群・腹横筋・多裂筋・横隔膜がある。これはアウターマッスルと連動して閉鎖力(力を発揮する為に必要な安定性)が発揮される。安定性には閉鎖力と閉鎖位が必要とされる。 アウターユニットとインナーユニットが同時に働くことが、エクササイズをするうえで重要である。また、呼吸がインナーユニットの安定性を高めると言う点で、エクササイズにおいて重要な役割を果たしている。 また、怪我の起こる原因としてキネティックチェーンディスファンクション(運動連鎖の機能不全)によることが多い。その原因として、コアの弱さ・筋力不足・筋力アンバランス・姿勢・習慣・過去または現在の障害や外傷が考えられる。 そのキネティックチェーン(KC)にとっては、腹圧のコントロール(腹式呼吸)が重要である。腹圧をコントロール出来ることで、インナーユニットがきちんと働き、正しいアライメントが保たれ、KCが正しくなり、障害・外傷が抑えられ、競技力がアップする。 インナーユニットを含む、コアの安定性を高める為に、コアスタビリゼーションを行う。方法としては、①神経筋スタビリゼーション②スタビリゼーションストレングス③ダイナミックストレングス④リアクティブストレングス、と段階的に行う。その中で①の土台が重要である。また、①~④を行う際はクローズでのエクササイズが適していると言える。それは筋の動員も多く、多くの筋肉を同時に働かせ、関節のズレを予防して、KCとして全身を使うからである。 そして、アスレティックポジションを意識する。これは、方向転換やスピード産生において、最も適した身体のポジションである。このポジションはコアの活性化の為に四肢のアライメントが重要で中でもポジティブアングル(頚骨の前傾角)が重要である。 以上のことを踏まえ、インナーユニットを安定化させて、それを土台として、パワーを手や脚を通じてボールや相手や地球に伝えることが出来たならば、競技力は必ず向上することでしょう。 感想: 競技力を向上させるだけでなく、障害・外傷の予防といった面でも、コアは非常に重要であることがわかった。両方の面から、選手へアプローチが出来る。また、競技と言うことから考えると、如何にアスレティックポジション(ポジティブシンアングルの上)でコアの安定性が必要かと言うことが、新たな発見である。そうなると、コアの安定性のためのトレーニングとして、コアスタビリゼーションを行っていくが、エクササイズ方法としては、KCが適しており、①の土台部分をしっかりと行うことが必要である。プログレッションとして、アスレティックポジションでのコアの安定性というところまでさせる必要がある。また、どの方向性でもコアが安定している必要があり、また前方向の動作だけでなく、横方向の動作でもコアが安定していなくてはいけない。特に球技系の種目は横への移動(所謂、シャッフル動作)が非常に多く、このシャッフルを効率的に、またパワフルに行えるようにする事は、その競技のパフォーマンスの向上にも繋がる。 現在のトレーニング方法からすると、プログレッションまたは横方向の動作へのコアの安定性というところで、不十分なところがある。その部分の効果が上がると、KCでの下半身押しから上半身押し・引き、オリンピックリフトの効果もより上がってくるだろうと、推測できる。 今回、この標題を読んだことでコアの重要性を更に深め、更なるトレーニング方法を見出すことが出来た。

ラベル: , , , ,