現場でできるコンディショニングチェック
トレーニングジャーナル1月号 「動きを見ることがチェック方法」 要約:猪狩翔 [要約] 以前のチェックといえば、身体機能の部分部分を細かく評価・対処していた。しかし最近では動きのコンディショニングを目的として行うことによって、あまり細かいことにこだわらなくても、動きをコンディションすることによって、動きそのものを含め、個々の要素もコンディションされていくということ。 評価とエクササイズは同時進行で、処方したエクササイズを選手がどのように行っているかをチェックすることで、評価とエクササイズが同時進行していることになる。 動きのコンディショニングチェックには、いくつかポイントがあり、まず求められるのは動きの観察力、代償運動を認識する能力である。次に必要なのは動きを理解し、分析する能力である。 動きをコンディションする際、適当なエクササイズの処方が実は一番難しく、一般的にその選手に対して、難易度が高すぎるエクササイズを処方しているケースが目立つ。動きをチェックする際。Quality「質」は第一条件である。選手の許容を理解し、トレーニング効果が期待できるエクササイズの選択と適切な制限をすることが大切。 動きの質に執着するようになると、疑問をわかせるため、ここは選手教育によいタイミングである。そして、動きの質とパワーは個別のものではなく、両方とも同じ直線状にあるということを理解させることも大切である。 実際のスポーツでは、代償動作はほぼ必ず起きるため、動きの質にどこまでこだわっていくかということになる。大切なのは動きの重要性を認識し、同じ尺度で妥協せず根気よく指導すること、また、どこまでコントロールするか基準を設定し、選手が確実に段階を踏んでレベルアップしていくことができる体制を整えることである。 実際は、障害や選手によって変化するが、下肢においては片足スクワット、両足スクワット、ランジウォーク、片足ルーマニアン・デッドリフトをよく使う。上肢に関しては肩の外転・屈曲に注目する。これらのエクササイズの動作で注目するのは重心の制御がどうなっているか(とくに足裏の重心移動)、姿勢制御、関節運動のタイミングの3つ。 下肢に関してはまず矢状面における足裏の重心移動と関節運動の関係をみる。 姿勢制御に関しては、四肢の運動時の姿勢(脊柱)の変化を観察。 関節運動のタイミングは、たとえばスクワットにおいて足・膝・股関節の屈曲伸展が同時に開始・完了しているかどうかを見る。 [考察・感想] トレーナーの勉強を始め、現場にでてからずっと選手を動きの中でのチェックができる「眼」が欲しいと思っていた。その「眼」は経験であるというのはわかっているが、なにかポイントがないかと思っていたので、この特集と出会えたことはとてもよかった。 今の自分の現場ではストレングスコーチがいて、アスレティックトレーナーがいるという恵まれた環境である。そのためアスレティックトレーナーは主に治療からメディカルリハ、アスリハを行う。その中でもコンディショニングチェックのためにいくつか行っているが、動きのなかでのコンディショニングであると、実際に受傷した傷害が原因でエラーがでているのか、それとも元々エラーをもっていたのか不明確になることに直面する。その点で、関節可動域、筋機能など細かいチェックも必要であり、動きの中でのコンディショニングはあくまで評価・チェックというように割り切る場面も必要になるかもしれない。しかし、動きの中でのコンディショニングチェックは要約にもあるように、動きそのものを含め、個々の要素もコンディションされていく、評価とエクササイズは同時進行で行える。そのため、個人はもちろんだがチームをみるときに特に効率化がはかれると思う。 したがって、理想としては細かいチェックと動きの中でのコンディションを合わせれば、より選手個々の情報が得られ、良いよいトレーニング、リハビリメニューの処方ができるのではないかと思う。
