1/02/2008

呼吸と姿勢

コーチング・クリニック 考察;朝倉幸子 呼吸と姿勢 ●呼吸が正しくできているかを確認  日常、常に呼吸をしているので、正しく呼吸ができているかどうかは、よくわからないものです。  正しく呼吸運動ができているかは、胸郭そのものの動きから判断します。やり方は簡単で、息を吐いたときの胸囲と息を吸ったときの胸囲の差から求めます。  呼吸に問題のある人は、例えば排気腫やぜんそくの患者は、わずか数cmしか胸郭が広がりません。平均すると3cm以下です。呼吸器に問題のない一般健常人では、約10cmは広がります。年齢による差はなく、個人差が大きいといえます。  詳しいデータをとっていないので一概にはいえませんが、姿勢がよい人は胸郭の動きがよい傾向があります。例えば、筋力トレーニングを積んでいる猫背の人よりも、姿勢がよいクラシックバレーをしている人のほうが、正しい呼吸運動ができています。  これは、椎体の自然なS字カーブで正しく配列していれば、運動制限がなく、肋骨が正常に動くからです。前屈していると肋骨の後方回旋の動きが制限され、伸展していると前方回旋の動きが制限されます。運動制限が起こっているところを改善すると、体幹が安定します。  脊柱が自然なカーブが崩れているということは、重心が後方あるいは前方に移動していることを意味します。多くは重心が後方に変位しており、この状態では前方へ体重移動をしようとしたときに加速が起こり、加速に対して制動をかけなければならなくなり、動きにくさにつながります。    【感想】  体幹をキメルためにも、姿勢&呼吸って大切なことが分かりました。選手達のなかでも猫背になりがちの人は体幹がキマらないということがありました。そのときには、姿勢を直すんですが、良く理解してませんでした。これを読んで、なるほど...と思いました。    又 スポーツクラブで、お客さんには正しい姿勢でトレーニングしてくださいね。とは言っているけど、何で?というような顔をする人もいます。姿勢をよくすると、呼吸も正しくできるようになりますよと言えば姿勢の悪い人でも正しくしようとするのではないか。

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12/28/2007

現場でできるコンディショニングチェック

トレーニングジャーナル1月号  「動きを見ることがチェック方法」 要約:猪狩翔 [要約] 以前のチェックといえば、身体機能の部分部分を細かく評価・対処していた。しかし最近では動きのコンディショニングを目的として行うことによって、あまり細かいことにこだわらなくても、動きをコンディションすることによって、動きそのものを含め、個々の要素もコンディションされていくということ。 評価とエクササイズは同時進行で、処方したエクササイズを選手がどのように行っているかをチェックすることで、評価とエクササイズが同時進行していることになる。 動きのコンディショニングチェックには、いくつかポイントがあり、まず求められるのは動きの観察力、代償運動を認識する能力である。次に必要なのは動きを理解し、分析する能力である。 動きをコンディションする際、適当なエクササイズの処方が実は一番難しく、一般的にその選手に対して、難易度が高すぎるエクササイズを処方しているケースが目立つ。動きをチェックする際。Quality「質」は第一条件である。選手の許容を理解し、トレーニング効果が期待できるエクササイズの選択と適切な制限をすることが大切。 動きの質に執着するようになると、疑問をわかせるため、ここは選手教育によいタイミングである。そして、動きの質とパワーは個別のものではなく、両方とも同じ直線状にあるということを理解させることも大切である。 実際のスポーツでは、代償動作はほぼ必ず起きるため、動きの質にどこまでこだわっていくかということになる。大切なのは動きの重要性を認識し、同じ尺度で妥協せず根気よく指導すること、また、どこまでコントロールするか基準を設定し、選手が確実に段階を踏んでレベルアップしていくことができる体制を整えることである。 実際は、障害や選手によって変化するが、下肢においては片足スクワット、両足スクワット、ランジウォーク、片足ルーマニアン・デッドリフトをよく使う。上肢に関しては肩の外転・屈曲に注目する。これらのエクササイズの動作で注目するのは重心の制御がどうなっているか(とくに足裏の重心移動)、姿勢制御、関節運動のタイミングの3つ。 下肢に関してはまず矢状面における足裏の重心移動と関節運動の関係をみる。 姿勢制御に関しては、四肢の運動時の姿勢(脊柱)の変化を観察。 関節運動のタイミングは、たとえばスクワットにおいて足・膝・股関節の屈曲伸展が同時に開始・完了しているかどうかを見る。 [考察・感想] トレーナーの勉強を始め、現場にでてからずっと選手を動きの中でのチェックができる「眼」が欲しいと思っていた。その「眼」は経験であるというのはわかっているが、なにかポイントがないかと思っていたので、この特集と出会えたことはとてもよかった。 今の自分の現場ではストレングスコーチがいて、アスレティックトレーナーがいるという恵まれた環境である。そのためアスレティックトレーナーは主に治療からメディカルリハ、アスリハを行う。その中でもコンディショニングチェックのためにいくつか行っているが、動きのなかでのコンディショニングであると、実際に受傷した傷害が原因でエラーがでているのか、それとも元々エラーをもっていたのか不明確になることに直面する。その点で、関節可動域、筋機能など細かいチェックも必要であり、動きの中でのコンディショニングはあくまで評価・チェックというように割り切る場面も必要になるかもしれない。しかし、動きの中でのコンディショニングチェックは要約にもあるように、動きそのものを含め、個々の要素もコンディションされていく、評価とエクササイズは同時進行で行える。そのため、個人はもちろんだがチームをみるときに特に効率化がはかれると思う。 したがって、理想としては細かいチェックと動きの中でのコンディションを合わせれば、より選手個々の情報が得られ、良いよいトレーニング、リハビリメニューの処方ができるのではないかと思う。

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12/16/2007

相互に学び合う:インシーズン・トレーニング

要約、考察:上原陵 NSCAJapan ストレングス&コンディショニングより、 【要約】 ストレングス&コンディショニングコーチは、オフシーズンのプログラムデザインに多大な時間と努力を費やしている。確かに、筋サイズ、筋力、パワー、スピードが向上するのは大半がオフシーズン中である。オフシーズンで得た適応を、インシーズンを通して維持するには、効果的なプログラムデザインが必要である。  本稿では、インシーズンにおける効果的なトレーニングプログラムをいかにデザインするか、コーチから学ぶものとなっている。  【紹介】  この稿に記載されているものを簡単に紹介してみよう。もちろん、どの考え方にも障害予防とシーズンを通しての能力の維持が、根底に存在している。 1.インシーズンの週に1~2回のトレーニングセッションの中で、高負荷にすることはあっても量を増やすことはせずに疲労を溜めないようなプログラミング。  そして、筋力トレーニングとは別にスピードとパワーのトレーニング、コアエクササイズとストレッチも導入している。 2.インシーズンは、ニーズに合わせて3つのグループに分けている。第1グループは試合に出場する回数が多い選手。第2グループはリザーブ選手中心のグループ。人数は少ない。第3グループは試合に出ない選手。シーズン中も身体的準備のためのトレーニングが必要なグループ。  第1グループは、週に2回、2回目を高負荷にし1回目を中程度の負荷にしている。試合後の回復時間を長く取るために。そして、プログラムの中には選択できるセットも設けている。  第2グループは、他の選手に比べて見劣りするためにリザーブであるため、弱点を克服するプログラムを行い、試合日は回復に充てるようにする。  第3グループは、完全に別枠で行い、最も初歩の段階からトレーニングを進めることに重点を置く。週に4回のトレーニングプログラムをこなし、オフシーズンには主力選手と同じプログラムがこなせるところまで向上させるためである。 3.試合に出場する選手は週に2回ほどトレーニングを実施し、3~4週間でプログラムを変化させる。週の最初の日に筋力とパワーを、後の日はパワーとスピードをトレーニングする。維持と疲労を溜めないようにオフシーズンのトレーニング量の半分以下まで落とす。  試合に出場しない選手は、フィットネスの基礎を向上させながら、筋力とパワーを最大限に向上させるトレーニングを行う。  上記のように3つのストレングス&コンディショニングコーチのやり方を紹介した。ここに、自分の見ていた学生ラグビーチームのやり方も紹介させていただく。  ほぼフルタイムでチームに帯同しながら、1年半ほどチームを見てきたが、この稿にあるようにシーズン中のプログラムデザインは難しい。今の自分の現状では、この前の段階である。つまり、スキルコーチ側に、シーズン中のトレーニングをする時間の確保を理解させるところから始める必要性がある。スキルコーチが練習スケジュールを決めるのだから、ここにトレーニングの時間を組み込むために『インシーズン中のトレーニングの必要性』をしっかりと伝え、理解させるためのプレゼンテーション能力が今の自分には必要だと感じた。これは、今後の自分の課題として取り組んでいかなければいけない。  実際、自分のチームではインシーズン中に何とか週に2回のトレーニングの時間を確保した。目的は本稿と同じように、障害予防+コンディショニングの維持である。できれば向上するところまで行きたかったが。シーズン中であるために、量を無理やり上げてしまえば本末転倒なので時間にして60分ほどで十分終了することができるメニューだった。  結果として、平均的にみた時にチームの筋力的なコンディションは維持することに成功したが、持久力的な部分は導入できなかった事実があり、落ちている傾向が見られた。  【考察】  本稿であったように、トレーニンググループをいくつかのグループに分けて行うことは、今の自分にはチャレンジできることである。学生スポーツでもあり、次の年も視野に入れながらのインシーズンでもあるチームだったので、より先を見据えてはっきりと区別して行う方法も必要である。  冒頭に上げたように、スキルコーチにしっかりとしたトレーニングの時間を提案し導入してもらうためのスキルも必要である。さらには、今シーズンチームを見ていて一番感じたことは、インシーズン中のトレーニングへのモチベーションである。選手一人一人の性格を理解した上で、スキルコーチだけでなく選手に対してのインシーズン中のトレーニングの重要性も伝えていく必要性が重要である。

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12/02/2007

競技力向上のためのパワースナッチの応用

競技力向上のためのパワースナッチの応用 考察 沼田幹雄 ストレングスコンディショニング 協会誌12月号より Mike Waller、MA、CSCS、*D;NSCA-CPT、*D Rob Townsend、MS、CSCS、*D;NSCA-CPT Mike Gattone、CSCS 【要約】 パワースナッチを競技力向上に有効活用するための情報を提供することである。技術的な解説に加えて、パワースナッチの活用に関する論理的根拠について論じる。 【感想】 ほぼ全ての競技において、パワーと言うものは大変重要なことである。パワーを必要としない競技はほとんどない。パワーとは力と速度の積で表される。また、仕事を完了する速度、単位時間当たりの仕事、ある距離の移動に対して最短時間で発揮された力の量としても定義される。そして、スポーツ動作において必要なパワーは下肢が地面に対して素早く力を発揮することで生じる。下肢のパワー産生能力を向上ささせる為にオリンピックリフト(クリーンやスナッチ)を用いる。 しかし、そのトレーニング方法(量や配列、強度など)を間違えたり、未熟な技術の中で行なうと、効果は半減してしまう。パワースナッチは床から行なうフルスナッチとは違い、開始姿勢は自分のパワーポジションから行なう。そして、キャッチ姿勢は極度なトリプルフレクションを伴わない形での姿勢になる。開始姿勢及びキャッチの姿勢が非常に競技の中で行なわれている姿勢と似ているところからも、パワースナッチが効果的であるといえるのである。競技選手の必要とされるパワーは、垂直方向にジャンプしたり、対戦相手を押すことであったり、人やものを持ち上げること、物体を打つことまで幅広い範囲で求められる。それを向上させる為にオリンピックリフトは効果的である。 これらを踏まえた上でどのように現場レベルで、指導をしていくかと言うことが非常に大切である。とくに一番考えなくてはいけないのが、何を目的としてパワースナッチを行なうかと言うことを明確にしておかなくてはいけない。あくまでも、競技力向上の為に行なうのである。そしてそれは、先ほど述べた要素の向上を目的とするのである。そして大事なことは、第2スクープ時における爆発的なパワーである。股関節付け根辺りから、垂直方向に大きな力を発揮させることである。ここがもっとも重要である。しかしながら、キャッチ姿勢は頭上で行なう為に、肩甲帯のモビリティーや安定筋の協調性、体幹の安定性なども必要となる。故にこれらの補助的なエクササイズも平行しながら行い、しっかりと出来てから一連の動きとして、パワースナッチを行なうことが必要とされる。そう言ったことを考えず、スナッチの真似事をして、選手などにやらせることで怪我などを誘発させてしまう危険性がある。 現場レベルではしっかりと段階的にレベルを上げていくことが大事であり、それが出来ないのであれば無理に負荷を上げていく事は避けなくてはいけない。しっかりとした体幹の安定性及び肩甲帯のモビリティー及び安定性が確保されて、一連の動作で行なう必要がある。また、第2スクープ時における、下肢から地面に対しての力がけが最も重要である。その力が垂直方向に効率的に伝わっているかをしっかりと見る必要がある。段階的な指導をしていくと言うこことが大事である。

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12/01/2007

ウォーミングアップQ&A

ウォーミングアップQ&A      (コーチングクリニック 12月) 考察 朝倉幸子 Q1:そもそもウォーミングアップはなぜ行う必要があるのでしょうか? A:ウォーミングアップを効果的に行うためには、目的を正しく理解しておくことが必要です。選手が目的を理解していない場合は、ウォーミングアップが儀式化して苦痛に感じられるようになり、適当に手を抜く選手が増えてしまいます。また、根本的に、コーチ自身がその重要性を理解していかなければ、ウォーミングア ップを選手任せにしてしまったり、いつも同じマンネリ化したウォーミングアップを繰り返したりすることになってしまいます。ウォーミングアップの代表的な効果を、以下に整理しておきます。 ①呼吸・代謝機能への好影響  ウォーミングアップによって血液量が増加すると、筋肉への酸素の供給が活発になり、酸素摂取量が増加します。なた、筋肉内のエネルギー代謝も促進され、筋活動が円滑に行えるようになります。 ②筋肉・パワー発揮への好影響  ウォーミングアップによって筋温が上昇すると、神経伝達速度の向上、筋・腱の粘性効果の低下、脳や神経系の興奮水準の増大などによって、短時間内により大きな筋力やパワーを発揮しやすくなります。 ③反応時間の短縮  ウォーミングアップによる神経系の機能の向上や各種感覚器の活性化は、反応時間や反射時間の短縮をもたらします。 ④静的・動的柔軟性の改善  筋温の上昇や、筋及び腱の粘性効果の低下は、間接の可動域(静的柔軟性)の改善をもたらします。また、相反抑制をはじめとする反射的な作用が適切に作動するようになることにより、動作の円滑化(動的柔軟性)も期待できます。 ⑤傷害の予防  ウォーミングアップによる神経及び筋の反射的な作用の改善は、肉離れに代表される筋や腱の損傷予防に効果があると考えられます。また、ウォーミングアップにおいては、ケガを起こしやすい危険な姿勢や動作を回避するための安全な動きをリハーサルしておくことも傷害予防に効果的です。 ⑥その他の効果  ウォーミングアップにおいて、技術や戦術の重要ポイントを意識してリハーサルすることによって、主運動のパフォーマンスを向上させる効果が期待できます。また、ウォーミングアップを通じて、練習や試合に臨むための最適な心理状態に調整することも可能です。   今回、このテーマを選んだ理由はフットサルの試合が終わってウォーミングアップの必要性をもう一度思い知らされたからだ。 特に思ったのは③の反応時間の短縮性だ。 普段の練習などで(体温が十分に上昇した状態で)は反応できるボールに対しても反応が出来なかったりする。頭で分かっていても、身体が反応してくれない。そのために悔しい思いをするのであれば、十分にウォーミングアップをしなければ。 また、夏と冬ではウォーミングアップの時間も変えていかないといけない。寒くなっていくと体温の上昇がしにくいため、暖かい時と同じ内容だけではいけない。つねに状況を判断してウォーミングアップをしていかないといけないと改めて思った。これは、選手だけでなく一般のフィットネスクラブの会員さんたちにも言え ることだ。 これらの事を理解しても、相手に伝えないと意味のないことになってしまう。相手に伝えて理解してもらうことが一番難しいのかも知れない。まずは自分から。

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最初の数歩を爆発的に踏み出す:見落とされた重要性

「最初の数歩を爆発的に踏み出す:見落とされた重要性」 小玉 仁之   日本ストレングス&コンディショニング協会誌の8‐9月号のp48~ 〔理由〕 どんなスポーツでも静止の状態からいかに速く次の目的地に行くかが重要だと思う。球技、その他のスポーツでは、一瞬の動きで点が入ったり、勝敗を分けることが多いと思う。その最初の数歩を爆発的に踏み出すことがどれほど重要かということに興味をもったのでこの内容を選びました。 〔要約〕 トラック競技を除いて、100mの直線で継続的に加速する競技は少ない。ほとんどの種目において、加速できる距離は短く、すぐに停止や方向転換が必要になる。最初の数歩を爆発的に踏み出す能力は非常に重要であり、その主な理由として、一つ目は、「最初の数歩を爆発的に踏み出す力が大きいほど、特定の地点に到達するまでの時間を短縮できること。」二つ目は、「最初の数歩を爆発的に踏み出せれば、それができない相手に一歩差をつけられること。」三つ目は、「ほとんどの場合、歩数が少なくて済むこと」である。そして、最初の数歩を爆発的に踏み出す能力に影響を及ぼす要因は数多く存在する。適切なスタート、加速のテクニック、加速する能力、最大筋力、パワー、反応時間があげられる。いずれもトレーニングが可能な要因である。 スタートに関しては、まず両足を腰幅に開き、母祉球で体重のバランスをとりながら、重心が低くなるように股関節を屈曲させる。いわばパワーポジションだ。地面に対して姿勢を低く保つことが重要であり、どちらかの足で股関節付近の地面を蹴り、地面を押すような動作を行う。この押しの動作が、身体を前方に推進させる。 スプリントでは、スタートの後の状態だが、よくある多い間違いは、身体を起こすタイミングが早すぎることである。このような場合、スタート時に直立してしまうことが多く、そうするとプル(引っかき)動作で前進しようとする。プル動作が早すぎると加速力が低下してしまうため、望ましくない。また、コンタクトスポーツの場合、身体を起こすのが早すぎると、相手と接触する際にバランスを失ってしまう。 そこでトレーニング方法として、様々な開始姿勢(例:シャッフル⇒スプリント、バックペダル⇒スプリント、プッシュアップ姿勢⇒スプリント)などで20ヤードスプリントを行ったり、ラダーやミニハードルを使ったり、プライオメトリクスでスキップやバウンディングを行ったり、あとは下半身および全身の筋力トレーニングである。コアトレーニングを併用して、スプリント中に正しい姿勢を維持できるようにすることが望ましい。 〔感想〕 今回この内容を読んで感じたことは、ディアーズで行っているトレーニングなどとほぼ同じ内容であったことを改めて理解した。様々なポジションからのスプリントなど、普段やっている選手は簡単にやっている人もいるが、やはりこのトレーニングは何の意味があるのかなどしっかりと理解してやることが重要であり、最初の数歩を速くさせるために正面からのショートスプリントをだけを行わせるのではなく、実際のスポーツ動作に近いものや、様々なポジションから行うことで、爆発力を向上させることを優位に働かせることができると思う。そして、スプリント時にコアがしっかりきまると、一歩目、二歩目、それ以降の押しなどが全然違うと思うのでトレーニングの中にコアトレーニング(スタビなど)を入れて行うことがさらに重要だと理解した。

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11/02/2007

アスリートの為のインナーユニット講座

アスリートの為のインナーユニット講座 コーチングクリニック2006.1月号 岩崎由純 <要約・感想>沼田幹雄 現在、自分の指導するトレーニングにおいて、コアの重要性をうたっている。今回、この標題についてコアの重要性を確認すると共に、今行っているトレーニング方法を見直し、更なる発展を試みる。 インナーユニットとはいわゆる、パワーポジション(PP)である。それは、動物であれば獲物を狙う時にとるポジションであり、アスリートであれば次の動作へ準備するポジションである。PPはパワーハウスと言う言葉でも表現される。これは、コアを指す。そして、コアは軸・重心・体幹・トルソと言うことである。また、日本古来の武道の世界だと、せい下丹田や肝を吸えるといった言葉である。 PPを獲得する為に重要な1つが、コアである。言い換えると「骨盤帯の安定性」である。つまりスタビライザーとして、インナーユニットを意識するのである。インナーユニットには骨盤底筋群・腹横筋・多裂筋・横隔膜がある。これはアウターマッスルと連動して閉鎖力(力を発揮する為に必要な安定性)が発揮される。安定性には閉鎖力と閉鎖位が必要とされる。 アウターユニットとインナーユニットが同時に働くことが、エクササイズをするうえで重要である。また、呼吸がインナーユニットの安定性を高めると言う点で、エクササイズにおいて重要な役割を果たしている。 また、怪我の起こる原因としてキネティックチェーンディスファンクション(運動連鎖の機能不全)によることが多い。その原因として、コアの弱さ・筋力不足・筋力アンバランス・姿勢・習慣・過去または現在の障害や外傷が考えられる。 そのキネティックチェーン(KC)にとっては、腹圧のコントロール(腹式呼吸)が重要である。腹圧をコントロール出来ることで、インナーユニットがきちんと働き、正しいアライメントが保たれ、KCが正しくなり、障害・外傷が抑えられ、競技力がアップする。 インナーユニットを含む、コアの安定性を高める為に、コアスタビリゼーションを行う。方法としては、①神経筋スタビリゼーション②スタビリゼーションストレングス③ダイナミックストレングス④リアクティブストレングス、と段階的に行う。その中で①の土台が重要である。また、①~④を行う際はクローズでのエクササイズが適していると言える。それは筋の動員も多く、多くの筋肉を同時に働かせ、関節のズレを予防して、KCとして全身を使うからである。 そして、アスレティックポジションを意識する。これは、方向転換やスピード産生において、最も適した身体のポジションである。このポジションはコアの活性化の為に四肢のアライメントが重要で中でもポジティブアングル(頚骨の前傾角)が重要である。 以上のことを踏まえ、インナーユニットを安定化させて、それを土台として、パワーを手や脚を通じてボールや相手や地球に伝えることが出来たならば、競技力は必ず向上することでしょう。 感想: 競技力を向上させるだけでなく、障害・外傷の予防といった面でも、コアは非常に重要であることがわかった。両方の面から、選手へアプローチが出来る。また、競技と言うことから考えると、如何にアスレティックポジション(ポジティブシンアングルの上)でコアの安定性が必要かと言うことが、新たな発見である。そうなると、コアの安定性のためのトレーニングとして、コアスタビリゼーションを行っていくが、エクササイズ方法としては、KCが適しており、①の土台部分をしっかりと行うことが必要である。プログレッションとして、アスレティックポジションでのコアの安定性というところまでさせる必要がある。また、どの方向性でもコアが安定している必要があり、また前方向の動作だけでなく、横方向の動作でもコアが安定していなくてはいけない。特に球技系の種目は横への移動(所謂、シャッフル動作)が非常に多く、このシャッフルを効率的に、またパワフルに行えるようにする事は、その競技のパフォーマンスの向上にも繋がる。 現在のトレーニング方法からすると、プログレッションまたは横方向の動作へのコアの安定性というところで、不十分なところがある。その部分の効果が上がると、KCでの下半身押しから上半身押し・引き、オリンピックリフトの効果もより上がってくるだろうと、推測できる。 今回、この標題を読んだことでコアの重要性を更に深め、更なるトレーニング方法を見出すことが出来た。

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11/01/2007

スピードアップ(メディシンボールトレーニング)

コーチングクリニック 12月号15ページ 要約、考察 朝倉幸子 体幹の筋力強化トレーニングとしてメディシンボール投げをぜひ行って欲しいと書いてあった。しかも、なるべくイロイロなほうほうで投げます... メディシンボールを使って体幹はトレーニングされると思うし、悪いと思わないけど、まずメディシンボールを持つ前にやることはあるのではないかと思った。 1番簡単なコアトレーニングを抜かして難しいものからアプローチしても無理ではないか。どんなに効果的なトレーニングでも初歩の部分が抜けてしまっては意味のないものとなってしまう。 コアがキマッテ無い状態でメディシンボールをなげたら、腹直筋のトレーニングになるのではないか?後、姿勢によっては負荷が強すぎて怪我につながる可能性も。

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10/31/2007

水中で行うレジスタンストレーニング; 要約 小玉 仁之

 「水中で行うトレーニングについて」 Housle, B. Aquatic Resistance Training. Strength and Conditioning Japanese edition, v14n4 pp40, 2007, NSCA Japan. 要約、考察  小玉 仁之 今フィットネスクラブでアルバイトをしていて、お客さん(中高年の肥満体・過体重の方々)に「プールでのトレーニングってどうなの?」とよく聞かれ、その時は、「水中だと浮力があり関節にも負担が少なく、水の抵抗もあるのでいいですよ~。」と接客するのですが、水中だとどのようにいいのかということをいまいち理解していなかったので、その部分をもう少し詳しく知りたかったのでこの内容を選びました。 〔要約〕  肥満人口の割合増加に伴い、エクササイズ専門職は、過体重のクライアントの体力レベルをいかに安全に向上させるかという問題に直面している。このようなクライアント向けのエクササイズとしては、強度、バリエーション、安全性の点から、水中エクササイズが推奨される。 〔自分の意見〕  一般の方々に分かりやすく、詳しく教えるためにこの内容に書いてあることをしっかりと理解して、それをお客さんに伝えていこうと思う。そもそもレジスタンストレーニング用のマシーンは、ほとんどが過体重でない人たちのために設計されているので、身体が収まらなかったり、関節をうまく回転軸に合わせられなかったりする場合がある。その点水中ではそういったこともなく、まず第一に安全であり、水の抵抗や浮力を利用して仕事量を増やすことができるので良いと思う。  浮力に関しては、水に浸かる高さによって違うが、首の高さまで浸かれば体重の90%が軽減され、胸まで浸かると65~75%、腰までなら50%軽減される。一般のクライアントには数値的なもので伝えると分かりやすくていいと思う。  そして、水中運動がコアの筋力を集中的に強化し、整形外科的および体重による問題の結果生じたアンバランスの改善を促す(水中での直立姿勢、正しい姿勢を保つために、背中と腹部の筋を常に活性化させていなければならないため)ということも納得できる。浮力や抵抗のある中で姿勢を保つことはときに困難なこともあるのでコアの筋力は重要になると思う。  そのほか抵抗に関して、水中で動作強度を高めるために、慣性を用いるとよいと思う。 また陸上で行うエクササイズに比べて心拍数を抑え(約7~12拍/分)、呼吸をより遅く深くし筋の弛緩を促す効果もある。ただしだからといって心拍数の上がりすぎには注意が必要である。ストレッチにしても水中で行うほうが、陸上で行うよりも関節の可動域も増え、ケアとしても十分使えると思う。  まず何より陸上で行うより関節などに負担も少なく、安全に行えるなど水中でのトレーニングは様々な利点があるが、まずは自分がしっかりと理解し、接客する際にはそれを詳しく分かりやすく伝えていこうと思った。                          

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